kanizaのブログ

コンピュータ、ソフトウェア、映画、音楽関連や家族のことなど、思いついたことを書きます。

生物と無生物のあいだ

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)

評判の本ということで読んでみた。

分子生物学の観点から、生命とは何かを問いかける。分子の流れという観点で見ると、僕らはいったいどういう存在なのか、この本の記述に基いてイメージしてみるととても面白い。DNAの存在や二重らせん構造が解き明かされていく歴史の描写も面白い。ただ、僕としては物理方面から生命の本質を問いかけた「時間はどこで生まれるのか」の方がわくわくしたかな。

本書で描かれているような、おそろしいほどよくできている生命活動の仕組みってのが、もともとは生き物なんていなかった大昔の地球でどのようにしてできあがったのか、不思議で不思議でしょうがない。偶然の積み重ねでこれほどのものができあがるのか。

でもこの不思議さってのも、僕らが僕らの感覚で「不思議だ」って言ってるわけで、それはつまり僕らが理解している世界のありようでは起こりにくそうだってわけで、このような生命の仕組みってのが宇宙を含むこの世界にとって実際どういう意味があるのかってのは想像もつかん。