社会人になってすぐの頃から、小銭貯金をしてきた。財布の中でジャラついている小銭を、貯金用のビンに放り込むと、財布がぐっと軽くなる。
数年に一度、銀行に持ち込んで口座に入れる。銀行では機械で金額を教えてくれて、だいたい数万円になる。臨時収入のような気になるので、それが楽しみでもあったりする(実際には収入ではないけど)。
...というのを今回もやろうとして、もうそういう楽しみは味わえない世の中になってしまったことを知った。
数年前から、銀行の窓口に硬貨を持ち込むと枚数に応じて手数料が取られるようになった。それ自体はニュースで知っていたが、詳細までは把握していなかった。
今回、実際に持ち込むにあたって調べたところ、僕が使っている銀行ではいずれも100枚までは無料で、それ以上だと500枚ごとに550円とか660円とかの手数料がかかるとある。案外高い、と感じた。1円玉を500枚入金するには550円必要なのか?赤字じゃん。
さすがに1円玉ばかりではないので赤字の心配はないが、硬貨が何枚あるのかわからないので手数料も計算できない。うーむ。
ATMでの入金なら100枚まで無料とあるので、ひとまずそれで試してみることにした。テキトーにジャラジャラと放り込んで入金ボタンを押すと数えてくれる。体感では1分くらいかかった気がする。100枚を超えた分が戻ってきて、金額が表示される。入金ボタンを押すとまた処理が始まって、それもまた数えるのと同じくらい時間がかかる。
ATMで1〜2分の処理待ちって、なかなか辛いんだよね。待ってる人もいるし。しかも、ATMには「硬貨での入金は1日1回100枚まで」というようなお願いが書いてあり、何度もやるのは気が引ける。
ひとまずその銀行での入金は体験できたので、別の銀行のATMに行ってみた。そこも100枚までは無料。こちらは「1日1回」みたいなお願いはないので何度やっても怒られなさそうだ。
だが実際にやってみると、硬貨の投入口が長細いスリット状になっていて、数枚ずつしか投入できずイライラが募る。さらに、数えるのにも入金処理にも、それぞれさっきと同じくらい時間がかかる。このイライラ+処理待ちに、僕の精神は耐えられそうにない。
もう、手数料を払う覚悟で窓口に持ち込んでみることにした。実際に入金してみての100枚の金額から、手数料のざっくり試算ができたので、お金を払って終わらせよう、と。
実際に受付で相談してみたところ「いくら分お持ちですか?」と聞かれたので「わかりません」と答えたところ、「金額を確定していただかないとお受付できません」という衝撃の答えが返ってきた。
仕方ないので「そうですか...」と言って、重たい小銭を抱えたまま帰宅した。数えてもらうための手数料を払うつもりでいたのに、自分で数えて持ち込んで、さらに手数料を払うとは納得いかん。僕が数えようが数えまいが、銀行で数えないわけないのに!
とはいえ、銀行で数えてもらうことは無理そうなので、金額を知るために小銭をぶちまけて家族で数えましたとさ。結果、枚数は1300枚あまりだった(金額は想像にお任せします)。
その上で手数料を払うことにまだ納得がいかず、出かけるついでや散歩がてらに100枚ずつチマチマとATMに入金している。窓口に持ち込むにも、もう金額が変わってるからまた数えないといけないしなー、というのもあり。
この仕打ちは、もう小銭貯金などという行為はやめましょうというメッセージだよな。お金が動かずに滞っているのはよろしくない、というのは理解できる。小銭はあまり貯めずに、随時使うか入金するかしましょうと。
いまどきキャッシュレスで小銭を自分で払う機会はほぼないものの、受け取る機会はそれなりにあるので、貯まりがちではあるんだよね。難しい。
そういえば、このあいだスーパーのレジで、前のお客さんがずいぶん支払いに時間がかかっていると思ったら、799円をぴっちり小銭で払っていたということがあった。799円といえば、最低でも13枚の硬貨が必要ってことだよね。801円の時に1000円札だけを出すのは気が引けるけど、799円なら堂々と1000円札を出せるのに、ぴっちりお支払いになっていて驚いた。「小銭を貯めない」ためにはいいかもしれないけど、そういうことでもないよねぇ。