kanizaのブログ

コンピュータ、ソフトウェア、映画、音楽関連や家族のことなど、思いついたことを書きます。

普段のシゴトと郵政民営化

シゴトをしていると難しい課題がいっぱいあって、それらについて検討しているうち、根っこにある重要な問題(仮に問題Xとする)に行き当たることがある。問題Xの解決は重要ではあるけど緊急ではないから、なかなか手を付けられない。周囲の了解を得ようにも「もっと大事なことがある」「優先順位を考えろ」「こういうデメリットがあるじゃないか」とかいろいろと言われてなかなか思うように動けない。僕にとってはやって当然な話なのに、みんなわかってくれないもんだなぁ、なんてことを考えながら時は過ぎる。

問題Xは緊急ではないにしろ重要ではあるから、解決しないことによる負債が時間とともにたまっていく。他のみんなはそれに気づいているのかどうかすらわからない。誰も問題Xの解決に反対しているわけじゃない。でも「じゃあやりましょうか」と言うと「今はまだ」なんだよね。

そしてある時、別の「緊急」な課題を解決しようとした時に問題Xが立ちはだかる。対処が遅れた分さらに根が深くなって解決するのはもっとやっかいだ。痛みも大きい。そのときになってはじめて、まわりから「なんでもっと早く対応しておかなかったんだ」的な声が出てきたりする。確かにもっと早く手を打っておくべきだからそう主張してきたつもりだったんだけどな。それでもいまは「緊急」の課題を何とかしなくちゃいけないから、時間のかかる問題Xは無理矢理回避して場当たり的な解決で逃れる。そしてまた負債がたまる...

小泉総理にとって、郵政民営化はこの「問題X」みたいなもんではないかなと想像している。郵政民営化というのは他の問題解決の邪魔になることはあっても、「緊急」や「最重要」になることはなさそうだ。「なぜ今なのか?」を問うていたら、いろんなことが手遅れになるまで先送りされ続けそうだ。だから「ったくもー、なんでわかんねーんだよ。解散じゃー!」と想像すると気持ちがわかる。小泉さんも永遠に総理大臣じゃないしね。

日本は民主主義だから、総理大臣といえども民意を無視するわけにはいかない。企業でいうと、経営者が決めた指揮命令系統を無視できないのといっしょだろうな。経営者は僕より会社のことをよく考えいてくれそうに思うから、僕は経営者の意向を尊重している。日本の国民は小泉総理に「もっと民意を尊重しろ」と言えるほど日本という国のことを考えているのかな。そこが日本の民主主義政治というやつで心配なところではある。

少なくとも僕は政治とか法律とかはわからんことだらけでついていけてない。こういう政局になると、いったいに何が問題になっているのかちょっと考えてみるくらい。