kanizaのブログ

コンピュータ、ソフトウェア、映画、音楽関連や家族のことなど、思いついたことを書きます。

Emacs をいろんな X ツールキットでビルドしてみた

ずいぶん長いこと OS X だけで暮らしてきたけど、ここにきて Linux ベースの生活環境を整備している。学生時代に Solaris で AfterStep 動かして、ほぼ EmacsktermNetscape だけで暮らしていたのが懐かしくなってきたのもありつつ。

となると何はともあれ Emacs である。ディストリビューションに付いてるパッケージだといろいろいじりにくいので、Emacs は自分でビルドしたものを /usr/local に入れて使いたい。

ビルドしてみると、最近は GTK3 が使われるので、メニューバーやスクロールバーもなかなかモダンだ。「せっかくなので昔と同じツールキットで使いたいな」とか思ってしまい、configure オプションの --with-x-toolkit の設定をあれこれ変更してビルドしてみた。

環境は Ubuntu 14.04LTS + GNU Emacs 24.4。

GTK3

オプションを渡さなければ、GTK3 が使われる。--with-x-toolkit=gtk3 相当ですな。Ubuntu のデスクトップ環境で指定しているテーマが適用される。

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GTK2

--with-x-toolkit=gtk2 で GTK2 でビルドするとこんな感じ。3 とあんまり変わらない。GTK1 は Ubuntu に dev パッケージが既になさそうなので割愛。

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Motif

--with-x-toolkit-motif だと、「あー、見たことあるなー」という古風な外観。

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Lucid / Athena

--with-x-toolkit=lucid と--with-x-toolkit=athena は、手元の環境では同じ結果になった模様。Motif と微妙に違いますな。

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No

--with-x-toolkit=no だとツールキットを使わない(はず)のでこうなる。

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GNUstep

--with-x-toolkit じゃないけど --with-ns でビルドすると GNUstep が使われてこうなる。メニューやスクロールバーが NeXT っぽいところに注目。--with-ns は Cocoa ビルドと同じ。

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XFT なし

--without-xft にすると TrueType サポートが切られるのでビットマップフォントが表示されてレトロな感じ。--with-x-toolkit=athena にして、ツールバーを非表示にすると、学生時代に使ってた雰囲気に近い。当時はこういう3Dっぽいメニューじゃなくてフラットな感じだったけどね。フラットデザイン!!

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けっきょく、学生時代に使ってたのと同じ外観の設定は見つからなかった。--with-x-toolkit=athena --without-xaw3d あたりでいけそうなんだけどね。

当面は --with-x-toolkit=athena --without-xft くらいの設定で暮らしてみようかな。