エンジニアのためのWord再入門講座 美しくメンテナンス性の高い開発ドキュメントの作り方
- 作者: 佐藤竜一
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2008/05/22
- メディア: 単行本
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このあいだ買ったので読んでいる。かなりいい。
ドキュメントを書く時、僕はできればLaTeXやSmartDocやEmacs Org-modeを使いたいのだけど、どうしてもWordで書かなきゃならんことはある。LaTeXのように論理構造をベースに書きたいのに、Wordはなかなか思い通りに動いてくれなくて、どーしようもないことで手間取っては「なんでこんなことに時間とエネルギーを使わなきゃならんのだ!!」と悪態をついてしまうことも。かと言ってよくある「Excel方眼紙」でのドキュメント作成はいろんな意味で間違えていると思うし。
著者はそういった苦悩をよくわかっていて、Wordのスタイル機能をうまく使って美しくメンテナンス性の高いドキュメントを効率良く作る方法を解説してくれている。Wordの複雑なオプション設定なんかを詳しく説明していて「これならWordでの苦痛を減らせるかも」と思わせてくれる。実際、読みながらテンプレートを作ってみると、なかなかよさげだ。次回からおかしなことで苦労せずに済みそう。
しかし、筆者も一部では解説に苦心しているところからすると、Wordにはやはりあまりよろしくない点があるのだな。そもそもこういう本がなくても幸せに使えると嬉しいのだけど。
本書の最初の章は、ドキュメント作成の心得について熱く語られている。このへん、ソフトウェア開発をやっているってことで、僕と考え方が近くていい。コードのスタイルだけじゃなくて、ドキュメントのスタイルにもこだわらないとね。