Smalltalkベストプラクティス・パターン

ケント・ベックのSmalltalkベストプラクティス・パターン―シンプル・デザインへの宝石集

Kent BeckによるSmalltalkのイディオム集。僕はSmalltalkerになれずにいるけど、オブジェクト指向プログラミングには役立ちそうだと思い購入。楽しく読めた。

最初に出てくるComposed Methodについては、別の本で知ってからずっと心掛けるようにはしていたわけだけど、この本を読んでもっともっとComposed Methodの考え方を進めるのが良いのだなぁと思った。

Smalltalkでは有用でも、Javaではなかなかキレイに実現できない話もある。コレクションにブロックを渡して処理するようなやつは、Javaで書けないことはないけどあんまりキレイにならない。Java 7でクロージャが入ったら良くなるかもしれない。Smalltalkがうらやましく見える。

他のイディオムについても知っているのが多いけど、名前がついたうえで、いつ、どうしてそれが有用なのかをちゃんと説明してもらうと、コードがこれまでと違って見える。これまでさほど問題ないと思っていたコードも、「なんとかしてくれー」と言っているのが聞こえるようになる。こういう感覚は「リファクタリング」の読後に似ている。

コードや設計に対する美学が養われていっているということかな。

コードや設計に対する美学は人それぞれ。自分の美学に沿ったプログラミングができる言語がその人にとっての良い言語なのだろうな。その美学は使う言語によって培われるから、幸せになれる美学を持つ言語とお付き合いしたいですな。